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- » 2024 . 05
- プロフィール
Author:りく
こちらは管理人りくによる自キャラまとめブログです。
同性愛やエロ、微グロなどの表現が頻繁に登場する恐れがあります。
ご注意ください。
自キャラの話や他所様のキャラさんとの絡みが中心になります。
また、本設定やIF、パラレルなどごちゃごちゃとしている場合もあります。
ご容赦ください。
* * *
ちなみに管理人の好きなものとか
男性限定の声フェチ
声優
・高橋広樹さん
・中井和哉さん
・山口勝平さん
・杉田智一さん
・小野大輔さん
・安元洋貴さん
・笹沼尭羅さん
ニコ動の歌い手さん
・三段峡さん
・タイツォンさん
・ヒャダインさん
etc
その他にも
・KAITO
・Adam Pascal
ちなみに女性は二の腕フェチ
好きになりやすいアニメキャラの傾向
◎最初は悪かった(もしくは風貌が明らかに悪)けど、今はいいやつ
◎目つきが鋭い(悪い)
(◎声、気に入った)
・ピッコロさん(ゴハン育て始めたあたりから)
・ベジータ(ちびトランクス出てきて、パパし始めてから)
・ロロノア・ゾロ
・長谷川泰三
・土方歳三
・独逸
・瑞典
・墺太利
・高須竜児
・キョン
・古泉一樹
・男鹿辰巳
etc
趣味:PC、料理、世話焼き、おしゃべり、カラオケ、文章を書く
属性:お母さん、いじられキャラ
特撮好き
特に戦隊もの・仮面ライダー
交流バッチコイ!
いろんな人とキャラ交流したいです!
ツイッターしてます。
もしご興味のある方はコメント欄に一言いただけると幸いです。- 最近の記事
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大地が風呂からあがると、晶はいつものように酒を飲んでいた。
部屋にかかるクラシック、テーブルの上のロウソク明かり。グラスに入っている琥珀色はブランデーだろうか。光にかざし、その反射を楽しむように液体が揺れる。
「先生お酒飲んでる」
タオルで頭を拭きながら隣へ座る。
「だから?」
「俺にもちょっと」
「ちょっと?」
「飲ませてください」
一瞥するとグラスをテーブルに置き、キッチンへと向かう。しばらくして深い赤色をした飲み物が運ばれてきた。
「キミにブランデーは早い」
座ると同時に手渡される。甘い香りが鼻をくすぐった。
「カシスオレンジ・・・?」
「そう。良く覚えてたね」
そう言うとブランデーをくるくるを回し、嗜み始める。それにつられて大地も一口。
大地はこの時間が好きだった。
特別な会話があるわけではない。どちらかと言えばいつも以上に会話が無い。
ただ隣に座ってお互いのグラスに氷がぶつかる音を聞く。それだけなのになぜかとても落ち着く。
ふっと隣に目をやる。
吸血鬼の性質なのか、それとも雰囲気に飲まれているからか、はたまた酒のせいなのか、吸い込まれて目が離せない。
透き通るような肌、長い睫毛、炎の揺らめきに輝く二色の瞳、艶やかな赤毛。
一つ一つが大地を掴んで離してはくれなかった。
「・・・何?」
「あ、いえ、その」
「まだ飲むなら自分で。出してあるから」
「はい」
言いながら晶はキッチンへと足を進めた。
グラスを流しに入れ、戸棚から新しいグラスを出すとワインセラーから赤ワインを取り出し注ぐ。
一口飲むと冷蔵庫からチーズを取り出し、居間へと戻った。チーズの皿を置くと案の定大地の手が伸びる。
「食べて良いって言った?」
「え・・・」
「食べないの?」
「え」
「食べるの?」
「食べ、たいです」
「そう」
手をひっこめ申し訳なさそうな顔をする大地を後目に、晶の口角がふっと上がった。
晶もまたこの時間が好きだった。
酒は緩和剤。雰囲気を、表情を、気持ちを穏やかにし、ゆっくりとした時間が流れる。
心の芯が冷え固まってしまった彼にとって、とても暖かで休まる時。
ふと隣に目をやる。
・・・どうして隣にいるのだろう。
自分が彼にした事と云えば、食事と叱責と暴力くらいのものだ。それは紛れもない事実であるのに、いつも隣にいた。
何故、彼は今ここにいるのだろうか。
「どうかしましたか?」
「・・・蝙蝠は血を吸う生き物だと思ってない?」
「え?違うんですか?」
「確かにそういう種類はいる。でもほとんどは花の蜜を吸ったり虫を食べたりして生きている」
「へぇ・・・」
徐に大地の前髪を手に取ると指に絡めた。
「キミのこれさ、虫みたいだよね」
「え、そうですか・・・」
「そう」
「・・・俺、先生に食べられるんですか?」
「今日は頭の回転が速いね」
晶がすっと近づくと大地は怯えたように体を反らした。
「あ、・・・でも、俺、美味しくない」
深いため息を晶は漏らした。
「キミは・・・」
「食べるならその、二の腕とかその辺なら部活にも影響ないと思うんで、だから」
恐る恐るシャツをまくる。その行為を見るやまた大きく更に深いため息が漏れた。
「あの、せんせ」
「寝る」
「え」
「片付けといて」
「食べる、とか、あれ」
「頭痛いから黙って」
「あ、はい、・・・ごめんなさい。二日酔いとかですか」
「そんな訳ないでしょ。良いから、片付ける」
「・・・はい」
部屋にかかるクラシック、テーブルの上のロウソク明かり。グラスに入っている琥珀色はブランデーだろうか。光にかざし、その反射を楽しむように液体が揺れる。
「先生お酒飲んでる」
タオルで頭を拭きながら隣へ座る。
「だから?」
「俺にもちょっと」
「ちょっと?」
「飲ませてください」
一瞥するとグラスをテーブルに置き、キッチンへと向かう。しばらくして深い赤色をした飲み物が運ばれてきた。
「キミにブランデーは早い」
座ると同時に手渡される。甘い香りが鼻をくすぐった。
「カシスオレンジ・・・?」
「そう。良く覚えてたね」
そう言うとブランデーをくるくるを回し、嗜み始める。それにつられて大地も一口。
大地はこの時間が好きだった。
特別な会話があるわけではない。どちらかと言えばいつも以上に会話が無い。
ただ隣に座ってお互いのグラスに氷がぶつかる音を聞く。それだけなのになぜかとても落ち着く。
ふっと隣に目をやる。
吸血鬼の性質なのか、それとも雰囲気に飲まれているからか、はたまた酒のせいなのか、吸い込まれて目が離せない。
透き通るような肌、長い睫毛、炎の揺らめきに輝く二色の瞳、艶やかな赤毛。
一つ一つが大地を掴んで離してはくれなかった。
「・・・何?」
「あ、いえ、その」
「まだ飲むなら自分で。出してあるから」
「はい」
言いながら晶はキッチンへと足を進めた。
グラスを流しに入れ、戸棚から新しいグラスを出すとワインセラーから赤ワインを取り出し注ぐ。
一口飲むと冷蔵庫からチーズを取り出し、居間へと戻った。チーズの皿を置くと案の定大地の手が伸びる。
「食べて良いって言った?」
「え・・・」
「食べないの?」
「え」
「食べるの?」
「食べ、たいです」
「そう」
手をひっこめ申し訳なさそうな顔をする大地を後目に、晶の口角がふっと上がった。
晶もまたこの時間が好きだった。
酒は緩和剤。雰囲気を、表情を、気持ちを穏やかにし、ゆっくりとした時間が流れる。
心の芯が冷え固まってしまった彼にとって、とても暖かで休まる時。
ふと隣に目をやる。
・・・どうして隣にいるのだろう。
自分が彼にした事と云えば、食事と叱責と暴力くらいのものだ。それは紛れもない事実であるのに、いつも隣にいた。
何故、彼は今ここにいるのだろうか。
「どうかしましたか?」
「・・・蝙蝠は血を吸う生き物だと思ってない?」
「え?違うんですか?」
「確かにそういう種類はいる。でもほとんどは花の蜜を吸ったり虫を食べたりして生きている」
「へぇ・・・」
徐に大地の前髪を手に取ると指に絡めた。
「キミのこれさ、虫みたいだよね」
「え、そうですか・・・」
「そう」
「・・・俺、先生に食べられるんですか?」
「今日は頭の回転が速いね」
晶がすっと近づくと大地は怯えたように体を反らした。
「あ、・・・でも、俺、美味しくない」
深いため息を晶は漏らした。
「キミは・・・」
「食べるならその、二の腕とかその辺なら部活にも影響ないと思うんで、だから」
恐る恐るシャツをまくる。その行為を見るやまた大きく更に深いため息が漏れた。
「あの、せんせ」
「寝る」
「え」
「片付けといて」
「食べる、とか、あれ」
「頭痛いから黙って」
「あ、はい、・・・ごめんなさい。二日酔いとかですか」
「そんな訳ないでしょ。良いから、片付ける」
「・・・はい」
ボクを離してくれないんだ。
あの時の言葉が、優しく名前を呼ぶあの声が、暖かく包み込んでくれたあの体温が、今も。
『もっと普通に幸せになりたかった』
普通って何だ…、あんなにも幸せだった日々にどんな不満が…。
ボクがいけないのか。キミをボクの中に閉じ込めてしまった事が。
確かにボクとキミは何もかもが違う。でもそれはお互い承知の上で、それでも一緒にいようと、そう誓いあったんじゃないのか?
なのに…、そうやって…。
ヒトはあまりにも残酷だ。
楽しかったと言いながら足りないものを呟き、幸せだと言いながら不満を述べ、愛していると言いながら突き落とす。
何十年も何百年も。ボクを縛る。足枷を嵌める。心を掴む。
ここには一人しかいないのに。一人でいるしかないのに。
鳥籠は鳥を失っては意味が無い。
ぽっかり空いたその中には、羽や木の実の殻だけが散らばっている。
自身で片付けも出来ない。
帰ってくるはずもない鳥の巣を守り続けるしかない。
守って、守り続けて、それに縋って生きていくしかない。
それがキミの望んだ事ならば、今頃、天から愚かなボクの姿を嬉しそうに眺めているんだろう。
ボクがキミの人生を独占してしまったように、キミから離れられないでいるよ。
鳥籠に子犬が住み始めたんだ。
荒れたままのあの籠の中に。自分で戸を開けて。
羽は散らばっている、食べこぼしも木の実の殻もある、鳥の匂いはする。
居心地のいいものではないと思うんだ。でも、意地でもそこを自分の住処にしたいらしい。
全く、ああやって熱心に籠を舐めて掃除しようとしているところも、馬鹿らしくて滑稽でね。
しかし解っていながら追い出すことが出来ないボクも大概馬鹿なのかもしれないな。
そういう訳でそろそろキミの籠じゃ無くなりそうなんだ。犬の匂いが染み着いて来てしまった。
――さあ、そろそろ終わりにしようか。
あの頃のようにキミの名前を呼んで、空へと放つ。
「ありがとう
そしていつかまた」
あの時の言葉が、優しく名前を呼ぶあの声が、暖かく包み込んでくれたあの体温が、今も。
『もっと普通に幸せになりたかった』
普通って何だ…、あんなにも幸せだった日々にどんな不満が…。
ボクがいけないのか。キミをボクの中に閉じ込めてしまった事が。
確かにボクとキミは何もかもが違う。でもそれはお互い承知の上で、それでも一緒にいようと、そう誓いあったんじゃないのか?
なのに…、そうやって…。
ヒトはあまりにも残酷だ。
楽しかったと言いながら足りないものを呟き、幸せだと言いながら不満を述べ、愛していると言いながら突き落とす。
何十年も何百年も。ボクを縛る。足枷を嵌める。心を掴む。
ここには一人しかいないのに。一人でいるしかないのに。
鳥籠は鳥を失っては意味が無い。
ぽっかり空いたその中には、羽や木の実の殻だけが散らばっている。
自身で片付けも出来ない。
帰ってくるはずもない鳥の巣を守り続けるしかない。
守って、守り続けて、それに縋って生きていくしかない。
それがキミの望んだ事ならば、今頃、天から愚かなボクの姿を嬉しそうに眺めているんだろう。
ボクがキミの人生を独占してしまったように、キミから離れられないでいるよ。
鳥籠に子犬が住み始めたんだ。
荒れたままのあの籠の中に。自分で戸を開けて。
羽は散らばっている、食べこぼしも木の実の殻もある、鳥の匂いはする。
居心地のいいものではないと思うんだ。でも、意地でもそこを自分の住処にしたいらしい。
全く、ああやって熱心に籠を舐めて掃除しようとしているところも、馬鹿らしくて滑稽でね。
しかし解っていながら追い出すことが出来ないボクも大概馬鹿なのかもしれないな。
そういう訳でそろそろキミの籠じゃ無くなりそうなんだ。犬の匂いが染み着いて来てしまった。
――さあ、そろそろ終わりにしようか。
あの頃のようにキミの名前を呼んで、空へと放つ。
「ありがとう
そしていつかまた」